2006/03/06 包装タイムス
―厚肉PET容器を量産化 最大3mm、ガラス調にも対応―
町田プラスチックはこのほど、汎用PET樹脂を用いたダイレクトブロー成型で、厚みが平均2.2mmという厚肉ボトルの量産体制を確立した。容器本体の厚みに加え硬度も付与、また表面へのマット処理でガラスびんのような風合いも再現できる。同社はプラスチック容器で高級志向を狙う化粧品業界などにアピールしたい考え。
化粧品で高級・廉価の中間ニーズ狙い
プラスチックボトルのダイレクトブロー成型では従来、機械的な制約から、一定の厚み以上の厚肉化が困難とされてきた。これに対し同社は、PET樹脂を中心とするダイレクトブロー技術の蓄積を駆使し、冷却機構やサイクルタイムの改善で、通常の倍という厚肉ボトルの量産化に成功した。
今回確立した技術は、形状によって最大3mm程度までの厚肉化が可能だという。また容器本体に適度な硬さを持たせたため、普通に持っても中身が押し出されないほか、表面にマット調の処理を施せば、ガラスライクな素材感も再現可能となっている。着色ニーズにも対応する。 同社によれば、化粧品業界では昨今、高級タイプにはガラスびん容器、廉価タイプには通常のプラスチック容器と、ボトル容器に関し二極化が顕著。そこで同社は、この中間ニーズに対応すべく、半年以上かけて量産大勢の構築を進めてきた。需要家の展開では、通常のプラスチック容器との差別化を前面に、小ロットニーズへの柔軟な対応や印刷の豊富なバリエーションも打ち出す。また今後、同様の技術をクリーム容器にも展開する。
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